Windowsでディスクのパーティションを分割する方法を画像付きで解説します。
パーティションを分割すれば、1つのハード(SSDやHDD)を「C:」と「D:」のような複数のボリュームに分けることが可能です。
最近は容量が1TB以上ある大容量のハードディスクも珍しくないので、分割して複数のボリュームとして使用することも気軽にできるようになってきています。
パーティションの分割は「ディスクの管理」からマウス操作で行えます。
この記事の目次
パーティションを分割する方法:Windows
今のパソコンは出荷時からOSがインストールされているシステム用の(C:)ドライブ、および動画や画像など自分のデータを保存するための(D:)ドライブの2つが備わっているのが一般的ですが、ハードを増やさずにこのボリュームの数を増やす方法です。
事前知識として、ボリューム数は必ずしも「ハードディスクの数=ボリュームの数」になっているという訳ではない事に注意して下さい。
例えば、内蔵ハードディスクが1枚であっても「(C:)」と「(D:)」の2つのボリュームが存在するパソコンもある訳です。が、今回ハードディスクの数は関係ありません。
続いてやり方ですが、これはパーティション分割という作業だけで可能です。
パソコンのハードディスクの中にはパーティションと呼ばれる“領域の区切り”が存在しており、このパーティションごとにボリューム名を割り当てることが出来ます。
なのでパーティションを分割した後、分割したパーティションにボリューム名を設定(フォーマット)するだけで、簡単に新しいボリュームが作れます。
パーティション分割のメリットとデメリット
作業の前にもう1つ、パーティションを分割することによるメリットとデメリットについて触れておきます。実際にやるとなると気になる方が多いと思いますので...。
パーティションを分割してボリュームを分ける事には、以下のメリットがあります。
分割するメリット
- フォルダだけでなく、ボリュームでもデータの整理整頓ができるようになる。
- パーティションを分割する事で、データのバックアップが取りやすくなる。
- 重要なデータの保存場所を分けてデータロスのリスクを減らすことができる。
- 1つはFAT32、もう1つはNTFSという風にファイルシステムを分けられる。
異なる保存領域にデータを保存するというのが大きなポイントです。
パーティションを分割することで、データの管理や安全性を高めたり、同じハード内であっても異なるファイルシステムでのデータ保存ができるようになります。
デメリットについては以下のような感じです。
分割するデメリット
- ボリューム1つ1つの容量が小さくなる。
- パーティションが多すぎるとデータの管理がしにくくなる。
- ”ごく稀に”容量がいっぱいのボリュームで不具合が発生する。
パーティションの分割ですが、そこまで大きなデメリットはありません。
300GBを超えるような大容量のハードディスクを内蔵しているなら、パーティションを分割することで得られるメリットの方がデメリットよりも大きいと思います。
最近は1TBのハードディスクも一般的なので、分割して当たり前の時代なのかも。
前置きが長くなりました。
では、実際にパーティションを分割する方法を見ていきましょう・w・
ディスクの管理からパーティションを分割する
システムディスクに作成される「回復」などの特殊なパーティションを除いた、普通のパーティションなら「ディスクの管理」から操作することが出来ます。
例として、ボリューム(E:)のパーティションを縮小してから、分割したパーティションに新たなボリューム(F:)を新規作成してみます。
テスト用のSSDなので容量が120GBしかありませんが、気にしないで下さい←
120GBから50GB分のパーティションを切り出してみます。(Eには70GB残る)
「ディスクの管理」を起動する
まずパーティションを操作するために「ディスクの管理」を開きましょう。
「ディスクの管理」はWindowsに初めからあるので、インストールは不要です。
- 検索ボックスに「diskmgmt.msc」と入力、出てきたものを開く。
- スタート(Windowsマーク)を右クリック→ディスクの管理を開く。
「ディスクの管理」は上のどちらの方法でも開くことが出来ます。
これはWindows10もWindows11も同じはずですので、開いて下さい。
分割したいディスクのボリュームを縮小する
ディスクの管理を開いたら、続いて分割したいディスクを確認しましょう。
今回はボリューム(E:)内のパーティションを分割したいのでこれを確認。
次にパーティション部分(網掛け部分ならどこでもOK)を右クリックします。
そして出てくるメニューから「ボリュームの縮小」をクリックします。
ボリュームが照会され、画面が出るので待ちます。(ほんの一瞬)
新規作成するボリュームのサイズを決める
「○:の縮小」というタブが出たら、新規作成するボリュームのサイズを決めます。
「縮小する領域のサイズ」のところに作成するボリュームのサイズを入力します。
単位がMBなので、今回は目的の50GBを1000倍して「50000MB」と入力しました。
ポイント
正確には1GB=1024MBとして計算されます。
今回は「50000÷1024」で実際に作成されるボリュームのサイズは48.828...GBという計算となります。神経質な方は要計算ですが、ピッタリは難しいです。
なお「縮小する領域のサイズ」以外の項目は基本そのままでOKです。
縮小サイズの入力が終わったら「縮小」をクリックします。
縮小した部分が「未割り当て」の状態になればOKです。
この領域が実際に新しいボリュームで使うパーティションとなります。
未割り当てをフォーマットする
最後に仕上げとして「未割り当て」をフォーマットして使えるようにします。
フォーマットは初期化作業で、この操作で新しいディスクの初期設定を行います。
未割り当ての部分を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」をクリック。
ウィザードの開始画面が出たら「次へ」をクリック。
最大ディスク領域=シンプルボリュームサイズになっていることを確認して「次へ」をクリック。
新しいドライブには既存のドライブの次のアルファベットが選択されます。
基本はC:、D:、E:、F...のままなのでそのまま「次へ」をクリックします。
必要ならここでドライブレターを変更することもできます。
次のフォーマット設定の画面では以下の2点を確認しましょう。
- ファイルシステムが合っているか?
- クイックフォーマットするにチェックが入っているか?
ファイルシステムは分からなければNTFSにしておけばOKです。
初めからクイックフォーマットにはチェックが入っており、ファイルシステムも使用しているSSD(HDD)の仕様になっているはずです。何も触らず「次へ」をクリック。
最後にここまでの設定の確認画面が出ます。
確認して「完了」を押せばフォーマットが開始されます。
フォーマット中という文字が消えれば作業終了です。
ポイント
何か間違えた時は、作ったボリュームを右クリックして「ボリュームの削除」を行い、未割り当てに変更した後でまた同じ手順を踏みなおせば良いだけです。
データを入れてからだと面倒なのでここで確認しておきましょう。
最後にエクスプローラーからもボリュームが認識されているか確認しましょう。
OKですね!
これでボリューム(E:)内のパーティションを分割(縮小)して新しいボリューム(F:)を作成することが出来ました。お疲れさまでした!
まとめ
以上、Windowsでパーティションを分割する方法でした。
パーティションを分割するには、現在のパーティションを縮小して「未割り当て」というパーティションを作成してから、そのパーティションをフォーマットします。
分割分割と言っていますが、やっていることは縮小→新規作成です。
「ボリュームの分割」というメニューは無いのでその点ややこしいかもです。
既に大容量のSSDやHDDを装備している方はもちろん、今時のハードディスクを増設した時には是非パーティションを分割していただければと思います。
ではではこのへんで・w・