元々OS用のドライブ(C:)として使用していたSSDを、外付けのSSDとして使おうとしたところ想像以上に苦戦しました。
というのも元々OSに使われていた記憶領域には「System Reserved」や「回復」と呼ばれるパーティションが存在しており、一筋縄ではいかなかったのです。
試行錯誤の末にやっとパーティションを1つに結合し、外付けハードディスクとして使えるようになりましたので、その時の作業内容をまとめます。
また今回はSSDを使用していますが、HDDの場合も同じ手順で出来ます。
この記事の目次
OS用ドライブの外付け化:パーティションの削除と結合
はじめに...本記事では「Cドライブに使用していた中古のSSDを外付け化する方法」として以下の内容をまとめています。
この記事の内容
- SSDをUSB接続で外付けする方法。
- システムで予約済み(System Reserved)パーティションの削除・結合方法。
- 回復パーティションの削除・結合方法。
“余ったSSDを外付け化して使いたい”という人や、“中古のSSDを購入して接続したらドライブが2つ出てきた!”という人に特におすすめの内容です。
元々システムドライブとして使用されていたSSD(HDD)をストレージとして使用するのは、フォーマットが結構面倒です。長くなりましたので2部構成になっていますが、画像付きで分かりやすくまとめました。
では、早速参りましょう・w・
中古のSSDを外付け化して使いたい!
最近はHDDよりもコンパクトで速度、耐久性ともに優れるSSDが主流になっており、特にパソコンのCドライブは初めからSSDという事が当たり前になってきました。
一昔前に比べるとSSDの値段も随分と安くなり、広く流通しています。
そんなこんなで、最近古いパソコンのSSDを大容量のものに換装したのですが、SSDが1枚余ったので外付けのハードディスクとして使おう思ったのが始まりです。
SSD(HDD)を外付けのストレージとして使用する方法ですが、今回はUSBでSSDを接続できる周辺機器を使いました。
この商品については記事の最後で少し触れますが、わざわざパソコン内にSSDを設置してSATA接続する必要がないので、とてもお勧めです。
SSDをUSB接続したらドライブが2つ出る
ここから本題です。
はじめは、先ほど紹介したキットの電源を入れて、USBを繋げてSSDを差し込んだらすぐにストレージとして使えると思っていたのですが問題が発生しました。
SSDを繋いでみたところ「System(E:)」と「USB_SSD(F:)」という2つのボリュームが認識されるのです。なにこれ?1つの方が分かりやすくて良いんですけど!!
ということで「System(E:)」が何なのか調べてみました。
すると、これはシステムで予約済み(System Reserved)と呼ばれるWindowsのOS用のパーティションのようです。名前は多数あるようで今回は「System(E:)」でした。
Windowsをクリーンインストールする時に作成されるパーティションで、普通は見えないらしいのですが、恐らくUSB接続したから見えているようになったのでしょう。
つまり、元々OSが入っていたSSDをUSBで接続するとこの「System(E:)」のようなドライブが出てくるということです。
SSDを外部ストレージにするなら、このドライブは要りませんので「USB_SSD(F:)」のパーティションと結合して1つにします。分かれているとややこしいしね。
ディスクの管理でパーティションを削除・結合
Windowsの「ディスクの管理」を開いて、今回不要なパーティションを削除します。
「ディスクの管理」を起動するには以下2つの方法があります。
- 起動方法①:diskmgmt.mscで検索
- 起動方法②:スタートを右クリック→「ディスクを管理」
- 検索ボックスに「diskmgmt.msc」と入力して起動する。
- スタートボタンを右クリックしたメニューから「ディスクの管理」を開く。
どちらの方法でもOKです。
「ディスクの管理」が開いたら操作するディスクを再度確認しましょう。
今回1つにしたい「System(E:)」と「USB_SSD(F:)」はディスク2でした。
中に「回復パーティション」というものもありますが、これはパソコンを出荷状態に戻す時のデータです。元々OSが入っていた名残ですがこれも要りません。
注意ポイント
間違えて別のディスクを変更しないようにくれぐれもご注意下さい。
システムで予約済み(System)を削除する
それでは「System(E:)」が入っている領域を削除します。
「System(E:) 300MB NTFS」と書かれている所を右クリックして、出てきたメニューから「ボリュームの削除」をクリックします。
と出るので、確認して「はい」をクリックします。
多分ですがOS用として自動作成されたパーティションでのみこの文言が出ます。
(ストレージ用の時は~削除の前にバックアップを取ってください~という文言)
パーティションの名前のところが未割り当てになればOKです。
すぐ隣にある「回復パーティション」も同様に削除したいところですが、残念ながら「ディスクの管理」からは削除することが出来ません。(削除方法は後述)
回復パーティションは900MBだけの容量だし、わざわざコマンドプロンプトを使って削除するのも面倒なのでこのまま進めてみました。が、この後失敗します。
ディスク内に回復パーティションがある場合、そのまま結合することが出来ません。
「この操作は、オブジェクトによってサポートされません。」というエラーが出る
ここは失敗した内容なのでサクッと読んで下さい。
実際に必要な作業は少し後ですが、ここでこれを飛ばすとややこしくなるので先に。
続いて「USB_SSD(F:)」を右クリックして「ボリュームの拡張」をクリックします。
ディスク内に未割り当ての領域がある場合、拡張したいパーティションを選んで結合することができ、この操作によってパーティションを1つにすることが出来ます。
ボリュームの拡張ウィザードを進め、完了を押すとここで問題が!
完了を押したあと、まず意味深な確認画面が出ました...
ディスクをダイナミックディスクに変換すると、そのディスク上のどのボリューム(現在ブートしているボリュームを除いて)からもオペレーティングシステムを起動できなくなります。続行しますか?
ディスクの形式はともかく、このSSDは外付けのストレージとして使用するのが目的なので、OSは起動できなくても全然大丈夫です。「はい」をクリックしてみる。
この操作は、オブジェクトによってサポートされません。
嫌な予感がしましたが「この操作は、オブジェクトによってサポートされません。」というエラーが出てしまって、パーティションの拡張(結合)できません。
いやいや、何のための確認画面。ここで盛大に詰まりました。
エラーの原因は回復パーティション
「この操作は、オブジェクトによってサポートされません。」というエラーですが、色々調べて試した結果、やはりSSDに元々OSが入っていた事にありました。
新品購入したSSDだとこんなエラーは出たことないですしね~。
なんでもダイナミックディスクはUSB接続や、IEEE1394などのいわゆる取り外し可能なドライブには対応できないみたいです。
ちょっと合っているか分かりませんが、OSのインストール時点でベーシックディスクとして作成されたディスクに、OS用のパーティションである「System Reserved」や「回復パーティション」なるものを作成し、そのパーティションがある状態で、今回のように後からダイナミックディスクに変換するのは無理という話っぽいです。
数撃ちゃ当たるというので色々試したのですが、ことごとくダメ...。
結局最後に回復パーティションを削除してみたところうまくいきました。
回復パーティションを削除する方法
「回復パーティション」ですが、これが少し厄介でコマンドプロンプトを使わないと削除できません。削除方法については長くなるので別の記事(↓)に分けました。
-
-
ディスクの回復パーティションを削除する方法。[Windows]
続きを見る
何というか...元々CドライブでOSが入っていたSSD(HDD)を外付けのハードドライブに変更するのは、当初想像していたより面倒です。
接続時にディスクが2つ認識されても良いなら繋ぐだけなんですけどね。
回復パーティションを削除すれば、その領域は未割り当てになります。
では、気を取り直してもう一度ボリュームの拡張(結合)にチャレンジします!
ボリュームの拡張(パーティションの結合)
「System(E:)のパーティション」と「回復パーティション」を削除したら、再度「USB_SSD(F:)」に対してボリュームの拡張を行います。
回復パーティションを削除したことで、先ほどより未割り当てが増えています。
「USB_SSD(F:)」を右クリックし、メニューから「ボリュームの拡張」をクリック。
ボリュームの拡張ウィザードが開始されるので「次へ」をクリック。
特に何も触るところはないので「次へ」をクリック。
「完了」を押せばボリュームが拡張(パーティションが結合)されます。
これでSSD内のパーティションが1つになりました。
大変遠回りしておりますが、ここまでくればあと少しです!
ディスク(SSD)をフォーマットする
最後の仕上げとして、SSDをフォーマットして使える状態にします。
未割り当ての部分を右クリックし「新しいシンプルボリューム」をクリック。
フォーマットの開始画面が出ますので、進みましょう。
今回はディスクの全領域を1つのドライブにしたいのでこのまま進みます。
特に変更する点はないためそのまま進みます。
こちらも基本そのままでOKですが、念のため以下を確認して下さい。
- ファイルシステム:NTFS
- 「クイックフォーマットする」にチェック
ボリュームラベルは名前です。そのままなら今回は「ボリューム(E:)」になります。
後から簡単に変更できますが、分かりやすく「USB_SSD」等にしても良いです。
なお、ファイルとフォルダーの圧縮は不具合の種になるので非推奨です。
最後に確認画面が出ます。
「完了」を押せばボリュームの初期化(フォーマット)が行われます。
- フォーマット中...
- 正常になればフォーマット完了!
フォーマットが完了すれば、作業はすべて終了です!
念のため外付けしたSSDがどんな感じに認識されているか確認しておきましょう。
作業の流れのまとめ
- Before
- After
無事「System(E:)」と「USB_SSD(F:)」を1つの「ボリューム(E:)」にできました!
以上、元々OS用にCドライブで使用していたSSD(HDD)を外付けハードディスクとして使用する時のフォーマット方法、パーティションの削除・結合方法でした。
長~くなってしまったので最後に振り返りとまとめです。
今回SSDを外付け化するにあたり、必要だった作業とその流れは以下の通りです。
- 「ディスクの管理」を起動する。
- 不要なパーティション(今回はSystem)を右クリック→ボリュームの削除。
- 回復パーティションがある場合は、エラーが出るのでこれも削除する。
- 回復パーティションの削除はコマンドプロンプトから行う。
- 不要なパーティションが全て未割り当てになっていることを確認。
- 拡張したいパーティションを右クリック→ボリュームの拡張。
- ディスクの領域が全て未割り当てになっていることを確認。
- 未割り当てを右クリック→新しいシンプルボリューム。
- フォーマットしたらディスクに問題が無いか確認して終了。
まぁ~1度CドライブになったことがあるSSDは、300MBと900MBのパーティションを消して1つにするだけなのに相当面倒でした。
もう「System(E:)」と「USB_SSD(F:)」の2つがある状態で「USB_SSD(F:)」だけにデータを入れる感じでも良かったかもしれない・w・
今回SSDを外付けするために使用した商品
最後に今回中古のSSDをUSBで外付け化するにあたり、接続に使用した商品がAOTECH(アオテック)のAOK-ONESHOT-U3S-Aという商品です。
2.5インチのSSD、3.5インチのHDDの両方に対応しているので、電源とUSBを繋いでから余っている?SSD(HDD)を差し込むだけで簡単に外付けにできちゃいます。素敵。
この手の商品は無数にありますが、速度的にUSB3.0は必須です。
あとは値段と使用感ですがこの商品は安くて普通です。(もちろんいい意味で)
SSDを買うならCrucialが安定です。
Amazonのリンク作成時に「一緒に買う」に出てきたのですが、CrucialのSSD(500GB、1TB)あたりと組み合わせると強そうです・w・
超優秀なSSDでも1TBが1万ちょいなんですね!
今回も苦労したし、中古のパソコンからSSDをもぎ取るのはやめようかな( ´艸`)
ではではこのへんで・w・