約4000時間使用したマウスで左クリックが効かなかったり、ドラッグが途切れたりすることが頻繁に起こるようになりました。
マウスの不具合はチャタリングと呼ばれる現象ですが、マウスの放電やPC側の設定では治らなくなってきたので分解して修理しました。
クリックのセンサー部分に「接点復活剤」を試したところ見事にチャタリングが治りましたので、その時の作業手順を記事にします。
トラックボールマウスを使っていますが、普通のマウスでも同じです!
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チャタリングの確認方法や分解せずに試せる方法は別の記事にまとめてます。
【確認】マウスがドラッグできない、途切れる、クリックできない時がある...マウスの調子が悪い時に確認したい内容。
この記事の目次
接点復活剤でマウスのチャタリングを修理する
使用時間が約3000時間くらいの時はマウスの静電気放電などでチャタリングは治せていたのですが、その後このような方法では治らなくなりました。
そこでマウスのレシーバー(受信機)を新品に買い替えたところ少しマシになったのですが、最近またマウスが使い物にならなくなってきました。
使用しているマウスはLogicoolの「MX ERGO」です。
ハイエンドモデルなので本体は大丈夫でしょ!と思っていたのですが、約4000時間も使用すれば左クリックのセンサーに不具合が出てもおかしくありません。
買い替えるしかないか...と思ったのですが、なんせ1万チョットするので痛いです。
そこで最終手段として分解し、クリックセンサーに接点復活剤を使ってみます。
チャタリングの修理に用意するもの
マウスの分解&チャタリング修理に最低限必要なものは以下です。
- トルクスドライバー
- 接点復活スプレー
この2点があればできます。
どちらも単品500円しない程度で、ホームセンターにも売ってます。
皆さんご存じかと思いますが、マウスに使われているネジは星形です。
分解するにはトルクスドライバーという専用の工具が要ります。
今回修理するMX ErgoにはT5というサイズのトルクスネジが使用されていますので、このネジが回るドライバーと接点復活剤を用意します。
ホームセンターで買いそろえるのが面倒なのでAmazonでセット購入w
良い時代です。
使用したものについて
今回使用した商品についてはページ下部に詳しく書いています。
マウスの分解作業
必要な道具が揃ったら早速マウスを分解します。
トラックボールマウスの場合はボールを先に外しておきましょう。
MX Ergoの場合、台座を取り外せば全てのネジが見えます。
マウスによってはシールの後ろなどに隠しネジが存在する場合もあります。
ではネジ6本を順番にドライバーで外していきましょう。
分解時の注意点
気になったことを少し書いておきます。
まず使用するドライバーについてです。
実はもともと先端のビットを交換するタイプのドライバーセットを持っていたのですが、これが使えませんでした。
MX Ergoの場合はネジが奥にある箇所があり、先が太いと入りません。
このため今回違うドライバーセットを購入しました...
ネジを全て取ったらあとはマウスの上部を引っ張る感じで分解できます。
不安な方はプラスチック製のヘラを使いましょう。
マウスの下部と上部でコードが繋がっているので引きちぎらないように注意です。
接点復活剤をセンサーにかける
ここまで分解すれば大体のマウスでセンサーユニットが見えると思います。
左クリック、右クリックに使用する四角いユニットがあります。
このユニットの上部にある突起を押すとカチカチ鳴ります。
クリック時の音はここから出ているんですねぇ~
ある程度内部を掃除したらいよいよ接点復活剤を使用します。
今回はKUREの接点復活スプレーを使いました。これが良いのです。
接点復活剤の使用と慣らし
接点復活スプレーの使い方と復活剤を浸透させる方法です。
スプレータイプなのでそのまま吹きかけてしまいそうですが、ダメです。
センサーユニットにはノズルから復活剤を垂らす程度でOKです!
垂らすというよりもノズルに残った復活剤を"塗る"という感じで十分です。
復活剤を垂らしたら、センサーの突起部分を押して浸透させます。
100回程度カチカチ鳴らすことを推奨します。
マウスの組み立て後でもOKですが、見えていないと不安になるのでヘラを使って分解した状態でセンサーを数百回カチカチしましたw
カチカチに満足したら、逆の手順でマウスを組み立てて動作を確認しましょう。
チャタリングが治ったか確認する
今回は左クリックだけに復活剤を塗りました。
あとは逆の手順でネジとトラックボールを組み立てます。
マウスが使える状態になったら、チャタリングが治ったかどうか確認します。
確認方法ですが、クリックとドラッグを使用できる「ペイント」などの描画ソフトで直線を引いてみると簡単に分かります。
チャタリングが発生しているとこの直線を引く時のドラッグ時に直線が途切れることがあるのです。
で、修理後はもうバッチリでした!
気持ちカチカチの音もコツコツという風に変わった気もします...
復活剤の浸透に時間がかかることもあるので、ダメでもすぐに諦めずクリックを連打したり、少し放置するなども行ってから再度確認してみて下さい。
チャタリングの修理に使用した道具
最後に今回使用した道具の紹介と補足です。
今回はT5のトルクスドライバーと接点復活剤だけで治りました。
基板などの掃除に使用できるクイックドライクリーナーは使いませんでした。
一度吹きかけたのですが、マウス内部に液が溜まりそうで使えませんでした。
揮発性なのですぐに消えますが、掃除はハケだけで十分です。
推奨しない道具
接点復活剤に似たものにKURE556、ラスペネ、パーツクリーナーやシリコンスプレーがありますが、これらの使用はやめておいた方が良いです。
電子機器+基盤+水分量+ゴムやプラスチックの腐食性という点でマウスのセンサーに使うなら「接点復活剤」一択だと思って下さい。
またトルクスドライバーを使わずに+ドライバーで星形ネジを緩めるのも無謀です。
小さいネジ山が半分も噛まないのでネジが相当緩くついていない限りナメます。
締める時もしっかり締めれませんのでトルクスドライバーを買ってください。
接点復活スプレー(コンタクトスプレー)
今回KUREの「接点復活スプレー」を使用しました↓
調べるとKUREから「コンタクトスプレー」という商品も発売されています。
この商品の説明にも接点復活剤と書いてあったので、接点復活スプレーとコンタクトスプレーの何が違うのか調べたところ、内容物は同じものらしいです。
入荷ルートなどの関係から違う名前になっているのだとか?
どちらにしても「接点復活スプレー」の方が内容量も少ないみたいで安いので今回はコレ一択です。
トルクスドライバーセット
トルクスドライバーは単品でも売っているのですが、セット買いがお得です。
パソコン以外の電子機器に使えたり、そもそも違うサイズだった時に萎えますのでw
値段も数百円しか変わらないのでこだわりがなければセット買い推奨です。
今回は結構探し回った結果、コチラを使用しました↓
T3、T4、T5、T6、T8、T10とその他のセットです。安すぎ!
記事中でも書きましたが、細いドライバーが要りましたのでこれで。
僕が購入して実際に届いた時は透明のビニール袋に一式入っていました。
プラスチックのヘラとハケが付いているのでマウスの分解修理にうってつけです!
トルクスドライバーで気になるのが「値段」「使い勝手(精度)」「耐久性」です。
値段は文句ないと思います。
で、使い勝手と精度なのですが普通に良かったです。
グリップの後ろが回るのでネジを抑えたまま回せます。
この押す力と回す力の配分が悪いとネジがナメます...そういう点で使いやすいです。
先端が磁気付きなので奥にあるネジを締める時も助かりました。
精度についてはネジ山に合わせた時ガタつきは全く感じられませんでした。
ナメそうな感じもなく十分です。(個体差はあるかも?)
耐久性ですが、今回マウスを分解して組み立てたくらいでは先端は全くすり減っていませんでした。
先端のビットを交換できるタイプではノートパソコンのカバーを開けて閉じただけで先端が潰れてダメになったのですが、これは堅そうでいいです。
毎日仕事でトルクスネジを回すような人でない限りこれで十分すぎます。
正直作りを気にしていましたが、最近は値段=品質というわけでもないみたいw
お世辞抜きで良い商品ですョ・w・
まとめ
マウスを分解してセンサーに接点復活剤を使うと結構簡単にマウスのチャタリングを治すことが出来ます!という記事でした。
今回かかった金額は2千円ちょっとでした。
クレジットのポイントが貯まっていたのでそれで買えました。
ハイエンドマウスとなると1万円を超えてくるので気になる方はご検討ください。
治るとは限りませんが、賭けてみるだけの価値はあります。
その後マウスは絶好調!
マウスを接点復活剤で治してから、既に数カ月経ちましたのでその後の報告です。
今もこのマウスでこの文章を追記していますが、修理後は1度も左クリックが不調になったことは無く、マウスは接点復活剤で完全に復活したと言えます!
もしマウスがダメになったらこの記事に追記したいと思います。
追記が無いなら、今も当記事で修理した「MX ERGO」を愛用中という事です。