Apple社のソフトであるiTunesを使ってiPhoneを初期化する方法です。
以前、意図的にiPhoneのパスワードを連続でミスすることによって、iPhoneを「iPhoneは使用できません」の状態...いわゆる完全ロック状態にしたあと、これを復旧した時の内容です。
iPhoneが完全ロックされてしまって使えなくなった時などの参考にどうぞ。
使った実機はiPhone 12 mini(iOS16),iTunesのバージョンは12.12.5です。
この記事の目次
完全ロックされたiPhoneをiTunesで初期化して復旧する
iPhoneにパスワードロックをかけている場合、パスワードを連続で一定数ミスすると「セキュリティロックアウト」になり、再起動しても「iPhoneは使用できません」と表示されるだけで、パスワードの入力チャレンジすら不可能になります。
iOSのバージョンによって完全ロックの状態は異なるのですが、完全ロックされてパスワードの入力が出来なくなったiPhoneは初期化するしか復旧する方法はありません。
関連記事
↓実際にiPhone(iOS16.x)を完全ロックさせた時の内容はコチラ。
iPhoneは使用できません&セキュリティロックアウトになるまでの流れ。[iOS16]
以前興味本位で手持ちのiPhone 12 miniを「iPhoneは使用できません」の状態にしたのですが、今回はこのiPhoneをiTunesを使って初期化&復旧します。
流れとしては、まずiPhoneをほぼ工場出荷時の状態に初期化し、そのあとパソコン内に保存したiPhoneのバックアップデータを元にデータを復旧する形です。
ポイント
パソコン内やiCloud上にiPhoneのバックアップを取っていない場合、データの復旧はできません。完全ロックされたiPhoneからデータを抜くのは不可能なので諦めるしかないです。
では早速やっていきましょう・w・
パソコンとiPhoneをケーブルで接続する
今回の作業に必要なものは以下です。
必要なモノ
- iPhone本体
- iTunesをインストールしたパソコン
- iPhone⇔PCの通信に対応したケーブル
安物のケーブルは充電機能だけで通信できないケーブルも多いので注意。
通信の安定性など、不安な方はApple純正のLightningケーブルを使いましょう。
千切れかけのケーブルなどは最悪iPhoneが壊れるかもなのでNGです。
余談ですが、僕が愛用しているエレコムのケーブル(↓)は耐久性抜群で良いです。
通信できればこのような社外ケーブルでもOKです。
iPhoneをリカバリーモードに入れる
では実際に作業していきます。
iTunesを起動する前に、まずiPhoneをリカバリーモードにします。
iPhone 8以降の機種なら以下の手順でリカバリーモードが起動できます。
- 通信可能なケーブルでPCとiPhoneを接続する
- 音量を上げるボタンを押す
- 音量を下げるボタンを押す
- 電源ボタンを長押しする
2と3は早めに行い、電源ボタンはリカバリーモードが起動するまで長押しです。
リカバリーモードに入らねぇ~!という方は関連記事(↓)をご参考下さい。
なお、リカバリーモードの起動方法はAppleの公式サポート(↓)にもあります。
こんな感じになりました。
少し見にくいですが、上の画像のiPhoneの画面がリカバリーモードです。
iTunesでiPhoneを初期化する手順
ここからiTunesでのiPhone初期化&復旧作業です。
リカバリーモードに入ったiPhoneをパソコンに繋いだ状態でiTunesを起動します。
操作画面はiTunesバージョン12.12.5のものです。なお、iTunesはMicrosoft Store版とダウンロード版の2種類がありますが、操作画面はほぼ同じです。
PCからiPhoneへのアクセスを許可する
このコンピュータが“iPhone 12 mini”上の情報にアクセスするのを許可しますか?
という確認がiTunesの起動時に出た時は「続ける」をクリックして進めます。
「iPhoneを復元...」の項目を進める
iPhoneリカバリモードという画面が出たら「iPhoneを復元...」をクリック。
「iPhoneは使用できません」や「セキュリティロックアウト」の状態になっているiPhoneをリカバリーモードで接続すると、
アップデートまたは復元を必要としているiPhone “xx”に問題があります。
という文言が出るので「復元」をクリックします。
参考
完全にロックされたiPhoneはアップデートではロック解除できないので、iOSのアップデートは無意味です。
規約を確認してiPhoneを初期化する
次の画面で説明をよく読んでから「復元とアップデート」をクリック。
続いて、ソフトウェアアップデートの内容と利用規約の確認画面が出るので良く読んで進めていきます。
そのまま画面を進めるといよいよiPhoneの初期化作業が始まります。
注意ポイント
初期化中の通信切断は致命傷になりかねないので、iPhoneの落下でケーブルが抜けた!...という事の無いように注意しましょう!
iPhoneの初期化には最新アップデートが適用されるので、そのデータのダウンロードに少し時間がかかります。(iOS16.02で5.86GBのデータが必要でした。)
なお、作業の進捗具合はiTunesの画面右上にある矢印(↓)にマウスオンすることで確認することが出来ます。
参考
今回アップデートデータのダウンロード中にiPhoneのリカバリーモードが解除されましたが、もう一度リカバリーモードを起動すれば普通に進みました。
また初期化中はiPhoneが何度か再起動しますが、放置でOKです。
iPhoneが工場出荷時の状態に戻る
無事にiPhoneの初期化が完了すれば、iTunesの方に確認が出ます。
今回はiTunesの画面に「iPhone」とだけ表示される画面になれば初期化作業が完了していました。進捗状況はiPhoneの画面を見ればよく分かるはずですが参考までに。
バックアップからデータを復旧する
iPhoneの初期化が終わったら、早速バックアップからデータを復旧します。
今回「iPhoneは使用できません」の状態になっていた訳ですが、この状態では初期化してもアクティベーションロックがかかっており、そのまま使えませんでした。
このアクティベーションロックはiTunesで解除できました。
iTunesでアクティベーションロックを解除する際、必要になるのが
- Apple ID(おそらく皆メールアドレス)
- パスワード
の2つです。これをiTunesに入力しましょう。
これでやっと完全ロックされたiPhoneのロックが解除されます。
続いて、データを復旧するために「続ける」をクリック。
事前にパソコン内に作成しておいたロック前のバックアップデータを選んで復旧作業を進めます。この辺はiTunesの画面にも親切な説明が付いているので、それに従って進めれば大丈夫かと思います。
参考
パソコン内にバックアップがある時はこの手順ですが、iCloud上にバックアップがある場合はこれを使ってデータを復旧しましょう。詳しくは割愛しますが、iCloudに同期するだけでいけるはずです。
iPhoneの初期化&復旧完了!
これで完全ロックされたiPhoneを元通りに復旧できました!
説明にもある通り、App(アプリ)やその他のデータは引き続いてダウンロードされますので、インターネットに接続した状態でしばらく待てば100%復旧完了です。
ホーム画面のアプリの場所まで元通りになりました・w・
長くなりましたが、やっていることはiPhoneを初期化してからバックアップを使ってデータを復旧しただけです。バックアップさえあれば結構簡単に元に戻せます。
iPhoneはパソコンなしでも初期化&データ復旧できますが、これはまた別の機会に。
まとめ
以上、iTunesを使って「iPhoneは使用できません」や「セキュリティロックアウト」の状態のiPhoneを初期化&復旧して元の状態に戻す方法でした。
iTunesのバージョンや機種によって中身が少し異なることもあると思いますが、何かの参考になれば幸いです。
今はiTunes以外のソフトでも同じことができ、そんなこともあってかリカバリモードの画面から「iTunesに接続」という文言が消されたのかもしれませんね~。