定番FTPソフト、FileZilla(ファイルジラ)で任意のフォルダやファイルを転送から除外したい時に便利なフィルタリング機能の使い方です。
例えば、フォルダ内に毎回ダウンロードする必要がないファイルがある…
画像や動画など、容量が大きいフォルダの転送はスキップしたい…という時。
FileZillaにはダウンロードまたは、アップロードしたくないフォルダやファイルの転送をスキップできるフィルタリングという機能があります。
この記事の目次
FileZilla:フィルタリング機能の使い方
FTPを使ってファイルの送受信を行う時、その待ち時間が結構苦痛です。
特にサイトのフルバックアップを取ろうものなら平気で数時間かかってしまいます。
ただ、もしも毎回ダウンロードする必要がないファイルやフォルダがあるなら、FileZillaのフィルタリング機能を使って不必要なファイルの転送をスキップすることで待ち時間を短縮することが出来ます。
特にファイル転送に時間がかかるのが、画像や動画といった容量の大きいファイルが入ったフォルダです。Wordpressの場合は「uploads」という名前のフォルダに画像と動画が一緒に保存されますが、それはもう圧倒的容量です。
ただこの動画像フォルダ、毎回ダウンロードする必要がない人は多いはずです。
というのもサイトにアップロードした後の画像や動画はパソコン内に保存している人の方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
僕はアップロードした後の動画像はパソコン内に保持していますので、今回FileZillaのフィルタリングを使って「uploads」フォルダの転送を除外しました。
Wordpressで動画像が保存される「uploads」フォルダをFTP転送から除外します。
「uploads-webpc」にはWebP画像が保存されていますので、こちらも除外します。
FileZillaでファイル/フォルダの転送を除外する
では早速FileZillaでフィルタリング設定を行いましょう!
ソフトを起動します。
メニューから表示>ディレクトリリストのフィルタリングに進みます。
サーバーには接続していても、接続していなくてもOK!
フィルタリングの作成
画面が開いたら、続いて「フィルタールールの編集」をクリックします。
予め用意されているフィルターもありますが、この解説は最後にします。
フィルター編集画面が開いたら、「新規」ボタンを押してフィルターを追加します。
フィルター名を決める
フィルターを追加するとフィルター名の入力画面が出ます。
1度フィルターを作れば、後はチェックボタンでON、OFFの切り替えができます。
後々自分で何のフィルターなのか分かりやすいような名前を付けておきましょう。
(今回はno imagesとしました…filtering uploadsなどの方が良いですね・w・)
フィルタリング条件を決める
名前が決まったらフィルタリング条件を以下4つの中から適宜決めましょう。
- 以下のすべてに一致するアイテムを非表示
- 以下のいずれかに一致するアイテムを非表示
- 以下のどれにも一致しないアイテムを非表示
- 以下のいずれかに一致しないアイテムを非表示
アイテムを非表示とありますが、処理は非表示&転送除外となります。
今回は「uploads」フォルダの他にも「uploads-webpc」フォルダも転送から除外したいので"いずれかに一致するアイテム"を選びました。
(よく分からない方は"すべてに一致"を選べば完全一致のもののみとなります。)
除外したいファイル名/フォルダ名を設定する
条件が決まったら、FileZillaで非表示化&転送除外したいファイルやフォルダの名前を入力しましょう。
今回は「uploads」という名前のいずれかに一致するファイル/フォルダを非表示化&転送除外するように設定しました。
ポイント
名前を複数指定したい時は+ボタンで追加可能。
フィルターの適用先でファイルのみ、ディレクトリのみ、両方の選択が可能。
条件を設定し終えたらOKボタンを押してフィルターを保存しましょう!
作成したフィルタリングを使用する
フィルターを作成したら早速使ってみます。
始めから用意されているフィルターの下に自分のフィルターが追加されているはずなので、2つともチェックを入れましょう。
チェックを入れたら「OK」ボタンを押してフィルター機能を有効化します。
(OKボタンのみで有効化できますが、適用ボタンを押してからでもOK!)
ポイント
ローカル(PC)とリモート(サーバー)でそれぞれ有効化するかどうか選べますが、ややこしくなるので両方にチェックを入れておいた方が良いかと思います。
あとはこの状態でサーバーに接続し、フィルタリングが効いているか確認します。
今回「uploads」を含むファイル&フォルダにフィルターをかけたので「uploads」と「uploads-webpc」がFileZilla上で非表示になります。
非表示になっているファイル/フォルダはFTP転送も除外されますので、これでサイトを丸ごと(public_htmlごと)ダウンロードしても「uploads」と「uploads-webpc」はダウンロードされません。
試しにwp-contentフォルダを丸ごとダウンロードしてみます。
ダウンロード後のフォルダの中身がこちら。
フィルタリング設定した動画像のフォルダは含まれていませんね・w・
これで1番重たいフォルダを毎回ダウンロードする負担が無くなったので、サイトのバックアップをFTPで取る際にかかる時間が大幅に短縮できるということです。
ポイント
FileZillaではフィルタリングによってファイル/フォルダが非表示になっている状態でファイル転送を行うと、その転送が自動的にスキップされます。
用が済んだらフィルターはOFFにしておこう!
用事が済んだら、フィルタリング機能は全てOFFにしておくのがオススメです。
しばらくFTPを使っていないと自分がフィルター設定しているのを忘れてしまう事があり、それがバックアップミスなどに繋がる可能性があるからです。
また、編集しようとしたファイルが表示されない!という状況にもなりかねません。
フィルタリングを無効にするにはチェックを外すだけでOKです!
FileZillaに用意されているフィルターについて
FileZillaに始めから用意されているフィルター機能の解説です。
フィルターの編集画面で確認すれば大体分かりますが、一応まとめておきます。
- Source control directories:CVS、.svn、.git、.hg、.bzrを除外
- Useless Explorer files:Thumbs.db、desktop.ini、ehthumbs.dbを除外
- Temporary and backup files:~、.bakを除外
- Configuration files:.の先頭一致(.tmpなどを除外)
- Show only images:.png、.gif、.jpg、.bmpを除外
Source control directories
直訳すると「ソース管理ディレクトリ」の非表示化です。
コードの管理などで使用されるディレクトリです。Gitが一番身近なツールかな?
Useless Explorer files
直訳すると「役に立たないエクスプローラーファイル」の非表示化です。
調べるとUIの設定に関する非表示ファイルや隠しファイルのフィルターらしいです。
Temporary and backup files
直訳すると「一時ファイルとバックアップファイル」の非表示化です。
.tmpなどの一時ファイルのフィルターのようです。これは結構身近かもしれません。
Configuration files
直訳すると「構成ファイル」の非表示化です。
.の先頭一致という条件でした。.iniファイル等の構成ファイル?よく分かりません。
Show only images
直訳すると「画像のみを表示」です。
画像だけを表示するフィルターです。これだけ条件が"一致しないアイテム"でした。
う~ん…もう少し汎用性のあるフィルターだと思ったのですが、一般的に使用しそうなのは最後のShow only imagesだけですね・w・
まとめ
FileZilla(ファイルジラ)で特定のファイルやフォルダを非表示にしたり、転送から除外することが出来るフィルタリング機能の使い方でした。
最近はレンタルサーバー会社が提供する「ファイルマネージャー」と呼ばれるツールのおかげでFPTの使用機会が減りましたが、それでもFTPを使う機会はあります。
自分好みのフィルターを作成して少しでもFTP転送を時短しましょう!
ではではこのへんで・w・