Wordpress本体のバージョンを簡単にダウングレード(変更)できるプラグイン「WP Downgrade」の使い方です。
プラグインの正式名称は「WP Downgrade | Specific Core Version」とありますが、長くなるので当記事ではWP Downgradeとしています。
何らかの理由があってWordpress自体をダウングレードして以前のバージョンに戻したい時は手動ではなく、このプラグインに頼るのが個人的にお勧めです。
執筆時最新バージョンであるWP6.0で動作確認しました。
この記事の目次
WordPressをWP Downgradeプラグインでダウングレードする方法
Wordpress本体は日々アップデートされており、執筆時はVer6.0まで来ています。
基本的にはプラグイン同様、Wordpress本体も最新バージョンを使い続けるのが良いのですが、サーバー環境によってはどうしても古いバージョンを使用せざるを得ない状況があるかと思います。
そこでプラグインを使ってWordpressをダウングレードする方法をご案内します。
今回ご紹介する「WP Downgrade」には以下のような特徴があります。
ココがおすすめ
- 難しい設定が一切ない。
- 公式リリースされているバージョンを指定するだけでOK!
- 指定したバージョンに固定することができる。(更新通知無視)
- データベースの更新が自動で行われる。
- 言語ファイルの更新も同時に行われる。
ざっくりとですがこんな感じです。
もちろんダウングレード作業は手動でもできるのですが、FTP操作が必要になるので何かとミスする可能性があったり、言語ファイルの更新が面倒だったりします。
色々な理由から個人的にはプラグインを使う方法がお勧めです。
ここら辺は長々と書いても仕方ないので早速参りましょう・w・
※サイトのバックアップは必ず取ること!
定番の文言ですが、今回は必ずサイトのフルバックアップを取って下さい!
作業の前に必ず現在のサイト環境でフルバックアップを取りましょう。
サーバー上のファイルだけでなくデータベースも忘れずに取りましょう。
Wordpressのダウングレード作業では思ったよりも色々なファイルが変更されます。
また、PHPやMySQL(MariaDB)などのバージョンによって古いWordpressでエラーが発生する可能性も大いにあります。
サーバー環境によって普通にエラーが発生してしまう作業なので、Wordpress本体のダウングレードは最終手段とし、他に対処法がないか考えてから行うのが良いです。
プラグインのインストール
執筆時「WP Downgrade」はWordpressの管理画面からインストールできました。
管理画面左メニュー>プラグイン>新規追加
に進み、プラグインの検索欄に「WP Downgrade | Specific Core Version」と入力しましょう。(WP Downgradeだけで検索しても出ました。)
出てきたら今すぐインストールを押し、プラグインを有効化します。
なお、プラグインの公式ページは以下です。
外部リンク
「WP Downgrade」の使い方
WP Downgradeを有効化したら早速使ってみます。
例として、この記事ではWordpressを6.0から5.5にダウングレードします。
プラグインの操作画面は設定内に「WP Downgrade」という名前で出現します。
(インストール済みプラグインからSettingsに進んでも同じ画面が開けます。)
操作画面には詳細設定などの難しい設定は一切ありません。
使い方ですが、まず「Wordpressターゲットバージョン」のところにダウングレードしたいWordpressのバージョンを入力して「変更を保存」ボタンを押します。
バージョン番号が分からない、または不安な時は設定画面内にある「WP全リリース」というリンクからリリース済みのバージョンが一覧できます。
ただ英語ページが開くので、以下に同じページの日本語版をリンクしておきます。
外部リンク
【Wordpressのバージョン一覧ページ】
リリース | WordPress.org 日本語
今回はWordpress5.5にダウングレードするので「5.5」と入力しました。
「変更を保存」ボタンを押すと、稼働中(WP x.xがターゲットバージョンに指定されています)と出るので、これを確認したのち「本体(コア)のアップ/ダウングレード」というボタンに進みましょう。
ポイント
プラグインを有効化している限り、ここで指定したターゲットバージョンが固定されます。これに伴い最新バージョンの更新通知が無視されるようになります。
更新画面でWordPressをダウングレードする
プラグインの設定画面でターゲットバージョンを確定したら、そのバージョンに更新する処理を行います。
先ほどの「本体(コア)のアップ/ダウングレード」というボタンを押すと、Wordpressの更新画面が開きます。これは見慣れた画面ですね・w・
そこから「バージョンxxを再インストール」というボタンを押すことでWordpressをダウングレードすることができます。
注意ポイント
今一度、エラーが発生してもサイトが元通りに戻せるか確認しましょう。
事前にローカル環境でテストするくらいの慎重さがあった方が良いかも…
それでは、再インストールを押してWordpressをダウングレードしましょう!
Wordpressの更新機能を使っているので、ダウングレードであってもアップグレードと同じような画面が展開します。
サイトで問題が発生していないか確認する
無事にダウングレードが終わったら、サイト全体でエラーや不具合が発生していないか念入りに確認しましょう。
上の画像はWordpress6.0→5.5にダウングレード後のプラグインの設定画面です。
画面右下にバージョン5.5と表示されていますね・w・
「WP Downgrade」の動作について補足
最後に「WP Downgrade」の動作について補足です。
先ほどのプラグインの設定画面にもある通り、プラグインが有効化されており、なおかつターゲットバージョンが指定されている場合はWordpressの新規更新通知が届かなくなります。
これは指定したバージョンを固定するための機能です。
これはサイトヘルスからも確認できます。
新しいバージョンの通知を有効にするには、プラグインのターゲットバージョンの所を空欄にしてから変更を保存すればOKです。
ターゲットバージョンが空欄だと、WP Downgradeのステータスが「停止中」になります。この状態なら新しいバージョンの更新通知が届きます。
以上を見やすく表にすると下記のような感じです。
WP Downgradeの状態 | WP更新通知 |
稼働中(ターゲット指定) | 届かない(ターゲットVer固定) |
停止中(ターゲット空欄) | 届く(更新しない限りVer固定) |
プラグイン:無効化 | 届く(更新しない限りVer固定) |
プラグイン:削除済 | 届く(更新しない限りVer固定) |
ダウングレードしたバージョンを使い続けたいなら、具体的なターゲットバージョンを指定しつつプラグインを有効化しておけばOKということになります。
まとめ
以上、プラグインの「WP Downgrade | Specific Core Version」を使ったWordpressのダウングレード方法でした。
このようにプラグインを使えばダウングレード自体は簡単に行えますが、本番環境で行うならダウングレードしても問題が起きないかどうかを事前に確認する事が大切で大変な作業になります。
最後にアレですが、特別な事情がない限りは最新バージョンを使うのが良いです。
古いバージョンを使い続けるとセキュリティ面が日に日に不安になりますので…