Windowsパソコンに搭載されている電源を切るための機能には「スリープ」「休止状態」「シャットダウン」「再起動」の4種類があるけど毎回シャットダウンしか選択していない…
スリープと休止状態の違いとは何なのか…気になったのでお勉強しました。
完全シャットダウンについても触れています。
これらの終了方法の大きな違いは以下です。
- 電源オンオフ時や待機時の消費電力
- 作業中のデータをハードディスクに保存するかしないか
Microsoft社の調査によると
90分以上パソコンを使わない場合はシャットダウンでOKだそうです。
この記事の目次
スリープと休止状態の違い
まず気になった休止状態とは何なのか?スリープとの違いは何なのか?
うちのパソコンでは初期状態では電源メニューに休止状態は出現すらしないようになっていました。
作業中タスクの保存先が違う
スリープの場合パソコンの電源を切る前に作業中のデータなどをメモリ上に残すのに対し、休止状態ではパソコンの電源を切る前にハードディスクにデータを保存してから電源を落とすようです。
メモリとは?
メモリとはパソコンの作業スペースで、例えるなら机のようなものです、作業はできますが作業内容を保存することはできない記憶領域です。
メモリへの電源が断たれるとメモリ上のデータは無くなってしまう為、スリープ状態では微量ではありますがメモリに電力が供給されています。
スリープ状態のパソコンの電源が完全に遮断され、作業中のデータは失ってしまうということですね。ノートパソコンの場合はバッテリーが尽きるとダメみたいです。
休止ファイル「hiberfil.sys」
休止状態を使用しているパソコンでは作業内容を保存している休止ファイルというものが作成されています。
数ギガになっていることが多いようです。
休止ファイルという名前なのに「PCをスリープ状態にすることができます。」という説明となっています...
実はWindows8からハイブリッドシャットダウンというものが実装され、スリープと休止の違いの線引きがややこしくなっています。
休止ファイルの正体は「hiberfil.sys」というファイルでCドライブ直下に保護されたオペレーティングシステムファイルとして隠されています。
高速スタートアップや休止状態を使用している場合このファイルが読み込まれています。
待機時の消費電力について
待機時の消費電力はデータを保存しておくためにメモリに電力を供給しているスリープ状態の方が若干高くなります。
一度書き込んでしまえばデータの保存に電力を使用しないハードディスクにデータを保存する休止状態の方が待機時の消費電力は少ないということです。
スリープと休止状態の違のポイントは以下です。
- 【起動スピード】:スリープ > 休止状態
- 【待機時の消費電力】:休止状態 > スリープ
- 【ハードディスクへのデータ保存】:スリープ:しない 休止状態:する
なお、90分以上パソコンを使わないのであればシャットダウンする方が消費電力が少なく済みますので、90分以内の離席などのシーンではスリープで十分ということでしょう。
90分以内にパソコンを使い、なおかつハードディスクにデータを保存して中断したい場合は休止状態の方が良いですが…そんな状態は少ないから、もともと休止状態は電源メニューに表示されない設定になっているのかもしれませんね。
休止状態はノートPC用に作られた電源オプションであり、バッテリー駆動で電源が不安定な時に作業内容を保存しておくために作られました。
シャットダウンについて
普段一番よく使用しているであろうシャットダウン。パソコンでの作業が終了し、次に使うまで電源を落とすときに使っていますね。
動かしている(いた)アプリケーションの終了やデータの保存、周辺機器の切断など順を追ってパソコンを終了します。そのため待機時の消費電力は最小です。
が、シャットダウンされたパソコンは使用時に電源の再投入がされます。エアコンと同じでパソコンは起動時と終了時に多くの電力を消費します。
先述しましたが、90分以内であればスリープや休止にした方が電気代がお得だというわけです。
Windows8からは高速スタートアップが使用されており、より高速にPCを起動するべく休止状態とシャットダウンをミックスしたようなハイブリッドシャットダウンとなっています。
後述する完全シャットダウンとこちらのシャットダウンは別物です。
知っておきたい完全シャットダウン
実は最近のWindowsは電源メニューからシャットダウンを押してもUSB機器には通電されていたり、再度パソコンを立ち上げたときに高速で起動するように高速スタートアップが機能していたりと賢くWindowsを終了してくれています。
パソコンや接続している周辺機器に不具合が生じたりした際には完全シャットダウンという方法を使います。当然ほぼすべての便利機能をOFFにして電源を断つので、立ち上げスピードはシャットダウンより遅くなります。
やり方はいくつかあるのですが、簡単なのはキーボードのシフトキーを押したままシャットダウンを押すやり方です。
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待機電力さえ気にしなければ毎回スリープか休止状態で良くない?
企業向けのパソコンやサーバーなどは実際に24時間稼働しぱなっしのものがありますがそれはそれです。家庭用のWindowsパソコンでシャットダウンや再起動を行わないとキャッシュというごみのようなものが溜まり、動作が遅くなってしまうことがあるので毎回スリープにしておくのはお勧めしません。
Macパソコンはシャットダウンする必要がないと言われていますが使ったことがないので分かりません…
再起動について
パソコンに新しいソフトをインストールした時に催促される電源オプション。
これは先ほどの完全シャットダウンと大きく関係性があります。
- パソコンのシャットダウンを押してから再び起動する
- 再起動する
これが実は違うのです。
再起動するというのは「完全シャットダウン」してから電源を入れなおしているのです。だから新しい周辺機器を導入したり、新しいプログラムをインストールしたりした際に「再起動」が促されるわけです。
このような場合は完全シャットダウンか再起動という選択肢になるのですね。
まとめ
簡単ではありますがスリープと再起動の違い、シャットダウンと完全シャットダウン、そして再起動についてまとめでした。文章ばかりのつまらない記事に…
- 【起動スピードの速さ】
スリープ > 休止 > シャットダウン > 再起動 - 【待機中の消費電力の少なさ】
休止 > スリープ > シャットダウン
(90分を超える場合はシャットダウンが一番) - 【短時間での消費電力の多さ】
再起動 > シャットダウン > 休止 > スリープ
(スリープのみハードディスクではなくメモリ上にデータを維持)
- 90分以内にパソコンを使う場合はスリープ
(ノートPCで電源OFFになる可能性あり、作業内容を保存するなら休止推奨) - 90分以上パソコンを使わない場合はシャットダウン
- 必要に応じて完全シャットダウンか再起動
休止状態はやはり使うシーンが少なそうですね。
終了方法によってハードディスクの寿命にも影響するようですが、長くなりそうなのでまた勉強します。
ではではこのへんで・w・