Windowsの「ファイル名を指定して実行」では過去に実行したファイル名が履歴として残り、次回以降のファイルの入力時にこの履歴が表示されます。
この履歴を削除する方法3つと、履歴自体を保存させない方法をまとめました。
「ファイル名を指定して実行」の入力欄に表示される履歴が邪魔だと感じたり、共有パソコンで履歴を他の人に見られたくない時などにどうぞ。
履歴の削除方法を簡単なものから3つ、履歴を保存させない方法は最後です。
執筆時の環境はWindows11ですが、他のバージョンでもほぼ同じです。
この記事の目次
"ファイル名を指定して実行"の履歴を削除する方法
「Windowsキー + R」で起動できる「ファイル名を指定して実行」はWindowsの設定画面やソフトを1発で起動できて便利なのですが、1つだけ気になることが...それが履歴の保存&表示です。
初めはブラウザの入力履歴のように×ボタンや「Shift+Del」などで消せると思っていたのですが、×ボタンは無く、キー入力でも履歴を消すことは出来ませんでした。
ではどうやって履歴を削除するのか?です。
早速ですが、「ファイル名を指定して実行」の履歴の削除方法は以下3つです。
- エクスプローラーのオプションから全ての履歴を削除する。
- PowerShellを使って全ての履歴を削除する。
- レジストリエディターを使って履歴を削除する。(個別削除が可能)
履歴を"個別に削除"したい時はレジストリエディターを使う方法を使って下さい!
また、記事の後半では「ファイル名を指定して実行」の履歴自体を保存させなくする設定方法もご紹介します。
ではそれぞれの方法を詳しく見ていきましょう・w・
せっかくなので今回は“ファイル名を指定して実行”から該当の画面を開きます。
方法1.エクスプローラーのオプションで履歴を削除する
少し調べたところ、後述するPowerShellを使う方法や、レジストリエディターを使う方法が有力みたいですが、「ファイル名を指定して実行」の履歴はエクスプローラーのオプションという画面から簡単に削除することが出来ます。
おそらくこの方法が1番簡単かつ、スタンダードなやり方なのでこちらから紹介。
では早速参りましょう!
「Windowsキー + R」でファイル名を指定して実行を起動したら
control folders
と入力しましょう。
エクスプローラーのオプションが開くので、エクスプローラーの履歴を削除するの横にある「削除」ボタンを押せばOK!
これで「ファイル名を指定して実行」の履歴がすべて削除されます。簡単ですね!
参考
「エクスプローラー>メニュー()>オプション」でも同じ画面が開けます。
(この場合はフォルダーオプションという名前の画面ですが、同じです。)
方法2.Windows PowerShellを使って履歴を削除する
続いて、Windows PowerShellを使って「ファイル名を指定して実行」の履歴を全て削除する方法です。PowerShellはコマンドプロンプトの上位版のようなものです。
「Windowsキー + R」でファイル名を指定して実行を起動したら
powershell
と入力しましょう。これでPowerShellが起動します。
続いて、PowerShellに以下のコマンドを入力しましょう。
command
rm HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\RunMRU
上記のコマンドは「Ctrl+C」でコピーし、PowerShell上で「Ctrl+V」を押せばコピペできます。
コマンドを入力したらEnterを押します。
1段進んで、次のコマンドの入力状態になればOKです。
これで「ファイル名を指定して実行」の履歴がすべて削除されます。
ファイル名を指定して実行で履歴を削除する
PowerShellはファイル名を指定して実行から引数を指定して実行する事もできます。
先ほどはPowerShell起動→コマンド入力という流れでしたが、ファイル名を指定して実行に以下のコマンドを直接入力しても同じようにできます。
command
powershell "rm HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\RunMRU"
こんな感じに入力してOKを押すと...
履歴の量にもよりますが、一瞬だけPowerShellの画面が出て履歴が削除されます。
やっていることは同じですが、この方法でも「ファイル名を指定して実行」の履歴を全て削除できます。
ファイル名を指定して実行から1発で履歴を削除できるので便利ですね!
方法3.レジストリエディターを使って履歴を削除する
最後にレジストリエディターを使って「ファイル名を指定して実行」の履歴を削除する方法です。この方法を使えば任意の履歴を個別に削除することが可能です。
先ほどPowerShellを使った方法を紹介しましたが、何をやっているのかというと結局はレジストリを削除しているのです。これをコマンドではなく手動でやります。
「Windowsキー + R」でファイル名を指定して実行を起動したら
regedit
と入力しましょう。これでレジストリエディターを起動できます。
許可の確認が出たら「はい」を押してレジストリエディターを起動しましょう。
レジストリエディターが起動したら以下の場所までフォルダを開いてきます。
path
\HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\RunMRU
上のパスもCtrl+C、Ctrl+Vでレジストリエディターのパス部分にコピペできます。
すると「RunMRU」というフォルダの中にa~zのアルファベットがあります。
データの項目を見れば分かるように、これがファイル名を指定して実行の履歴です。
あとは削除したい履歴の上で右クリックして、削除すればOKです。
※今回削除するのはアルファベット(a~z)だけです。
補足
アルファベット(a~z)の他に「MRUList」というのがありますが、削除しても特に問題は起きませんでした。(また自動作成される)
一部のレジストリ値を削除するとシステムが不安定になる場合があります。これらの値を完全に削除しますか?
という確認画面が出ますが、今回は問題ないので「はい」を押して完了。
これで対象の「ファイル名を指定して実行」の履歴が削除されます。
補足:ファイル選択に便利なワザ
レジストリエディターで対象のファイル(履歴)を選択するときは、
- 「Shift+クリック」:クリック対象~対象までを範囲選択
- 「Ctrl+クリック」:クリックした対象を部分選択
というWindowsで使える便利なワザも使えるので、履歴を全選択、部分選択したい時に活用しましょう!
この方法を使えば素早く任意の履歴を削除できるかと思います。
"ファイル名を指定して実行"の実行履歴を保存させなくする
ここまで「ファイル名を指定して実行」の履歴を削除する方法をご案内してきましたが、最後に履歴そのものを保存させなくする方法もご紹介します。
この設定を行えば「ファイル名を指定して実行」に履歴が表示されなくなります。
まずは「設定」を開きましょう。
どこから開いても良いですが、今回はタスクバーのWindowsロゴを右クリックすれば出てくるメニューの中から開きます。
設定が開いたら、左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」を開きます。
その中にある「全般」というのに進みましょう。
「設定>プライバシーとセキュリティ>全般」の中に、
Windows にアプリ実行の追跡を許可して、スタート メニューと検索結果の質を向上させる
という項目があるので、この項目をオフにします。
少し分かりにくいですが、これをオフにしておけば「ファイル名を指定して実行」の実行履歴が保存されなくなり、履歴も表示されなくなります。
補足
Windowsのバージョンによっては操作画面が異なるかもです。
この項目が別の場所に移動したり、無くなったりすることもあるかも...。
そんな時は申し訳ないですが自力で探して下さい←
作業後は履歴が表示されないか確認しよう!
作業を終えたら、1度「ファイル名を指定して実行」を起動して、履歴が削除されているか?履歴が表示されていないか?を確認しておきましょう。
ファイル名を指定して実行のプルダウン()を押してみても何も出ませんでした!
OKですね!
まとめ
以上Windowsのファイル名を指定して実行の履歴を全てまたは個別に削除する方法と、ファイル名を指定して実行の履歴を保存させなくする設定方法でした。
削除については、結局やっていることは全て同じで「RunMRU」内に保存されている履歴のレジストリ(アルファベットa~z)を削除しているだけです。
う~ん。履歴はあってもいいけど別になくても良いね!
ではではこのへんで・w・