「ARIA ID が一意ではありません」がPageSpeed Insightsで出た時の対処法。

2023-03-10

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_eyecatch

Googleが提供するサイト診断ツールであるPageSpeed Insightsの診断結果に「ARIA ID が一意ではありません」という改善案が出た時の対処法です。

原因は、同じid属性が2つ以上(重複して)ページ内にある事にあります。

WordPressで運営している当サイトの場合は、サイト内検索ウィジェットを2つ使っていたのが原因でしたので、idを変更することで対処しました。

重複しているid名を変更するか、1つだけになるようにして対処しましょう!

「ARIA ID が一意ではありません」の対処法

2022年末?ごろにGoogleのサイト検証ツールである「PageSpeed Insights」の仕様が変更されたようで、新しい改善案が出ていたので対処しました。

「PageSpeed Insights」で当サイトの記事ページを診断したところ以下のような内容の改善案が出ました。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_001

PageSpeed Insightsで当サイトを検証した結果

ARIA ID が一意ではありません
他のインスタンスが支援技術によって見落とされることのないように、ARIA IDの値は一意にする必要があります。

内容は、1ページ内に同じid属性が2つあってスクリーンリーダーなどの支援技術に対応できない可能性があるよ~!とのことです。

詳しい内容は割愛しますが、id属性に付ける名前は一意である必要があります。
サイト内のAとBという別々のパーツに対して同じ名前のidは使えない感じですね。

参考

ここで言う「一意」とは、絶対それ!それしか存在しない!という意味です。

idの重複問題について、詳しい内容は以下のサイトに説明がありました。

指摘されたのは「サイト内検索」ウィジェット

今回当サイトで指摘された原因は、WordPressで使えるウィジェットの1つである「検索」というサイト内検索を実装するウィジェットが出力するid属性でした。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_002

WordPressの「サイト内検索」ウィジェット

このサイト内検索は「get_search_form」という関数を使って「searchform.php」という検索用のテンプレートを呼び出すものです。
このサイト内検索をパソコン用とモバイル用で2つ使っているのが問題でした。

このように2つサイト内検索を使っていると2回「searchform.php」が呼び出されるので、当然同じid属性が2個出力されるという訳ですね~。

原因が分かったところで対処します。

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対処方法:id名を変更するか、1つに絞る

改めて「PageSpeed Insights」の診断結果を確認してみます。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_005

"s"というid属性値が重複している

少し分かりにくいですが、パソコン用とモバイル用のサイト内検索のid属性値に同じ「s」という名前が使われていることが分かります。

<input type="text" placeholder="" value="" name="s" id="s" aria-label="サイト内検索"/>

今回問題なのは「id="s"」が2つあるというところです。
ということで“ARIA ID が一意ではありません”の具体的な対処方法は以下2つです。

  1. サイト内検索ウィジェットを1つにする
  2. 自前で異なるid属性を付与したサイト内検索を実装する

先述の通り「サイト内検索」ウィジェットを2回使うと同じテンプレートが2回出力されてしまい、そこでid属性が被ってしまいます。

なので簡単に対処するなら「サイト内検索」を1つにすればOKです。
パソコンかモバイルのどちらかの出力を諦めるという事です。

当サイトの場合は、パソコン・モバイルでサイト内検索を出し分けてはいるものの、コード自体は出力されているのでPageSpeed Insightsで怒られました。

う~ん、パソコンでもモバイルでもサイト内検索は表示したい...
諦めきれないので、id属性が被らないように自前で「サイト内検索」を実装することで対処していきます。

id属性を変えたサイト内検索を実装する方法

今回は、モバイル用のサイト内検索ウィジェットはWordPressのダッシュボードから挿入できるウィジェットをそのまま使い、パソコン用のサイト内検索のidを変更して自前で用意します。もちろん逆でもOKです。

WordPressの場合、パソコン用のサイドバーは基本的に「sidebar.php」で出力されています。なのでこれを編集します。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_006

子テーマ内の「sidebar.php」を編集する

親テーマ内の「sidebar.php」を触るとアップデートで消えるので、親テーマから「sidebar.php」を子テーマ内にコピーして、これを編集するようにしましょう。

開いたら、id属性を既存のidと被らない名前に変更します。

<form method="get" id="searchform" action="<?php echo esc_url( home_url( '/' ) ); ?>">
 <label class="hidden" for="pc-s">
  <?php __( '', 'default' ); ?>
 </label>
 <input type="text" placeholder="<?php echo esc_attr( st_get_search_form_placeholder() ); ?>" value="<?php the_search_query(); ?>" name="s" id="pc-s" aria-label="サイト内検索"/>
 <input type="submit" value="&#xf002;" class="fa" id="pc-searchsubmit" />
</form>

<label>内のfor=""の部分と、<input>内のid=""の中に同じ名前を指定します。

当サイトの場合はWordPressの既存のウィジェットが「for="s"」と「id="s"」を出力していたので、「for="pc-s"」と「id="pc-s"」と別のid名に変更しました。

サイト内検索がベタ書きのコードで「sidebar.php」から出力されるようになったら、既存のパソコン用の検索ウィジェットを削除します。

ポイント

id名を変更しているので、場合によってはCSSを当て直す必要が出てきます。

WordPressのテーマにもよると思いますが、サイト内検索は同じテンプレートを使うのがWordPressの仕様なので、今回のPageSpeed Insightsの対処はかなり面倒です。

idが重複していないか確認する

作業を終えたら早速確認しましょう。
まずChromeのデベロッパーツールで確認してみます。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_007

スマホのidは今まで通りの「s」

スマホのメニューは今まで通り「検索」ウィジェットをそのまま使ってサイト内検索を表示しているので、id名は変わらず「s」です。これはOK。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_008

パソコン用のidは変更した「pc-s」

id名を変更したパソコン用のサイト内検索を確認すると「pc-s」になっていますね!
これでidが「s」と「pc-s」の2つになり、それぞれが一意になりました!

肝心の「PageSpeed Insights」の方でもチェックしてみましょう。

ARIA IDが一意ではありません-PageSpeed Insights_009

ARIA ID は一意です

OKですね!



まとめ

以上、PageSpeed Insightsで「ARIA ID が一意ではありません」が出た時の対処方法でした。

HTMLやPHPを直書きしているサイトならid属性をちょんちょんと変更するだけでOKなのですが、WordPressは動的、自動出力なので結構面倒です。

最後にアレですが、初心者の方ならサイト内検索を1つに絞るか、2つ使いたいならPageSpeed Insights方は目を瞑って放置でも良い内容かもしれません...。

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ザキ

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プログラミングに興味があり情報系の大学を卒業。

新卒で社会人になるも数年で退職し今はフリーランスとして生きています。

少しでも誰かの役に立てれば...と思い、当サイトでIT関係のハウツーを発信しています。


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